Friday, March 15, 2013

7 それぞれのバランスの取り方


わたしの知り合いのアメリカ人で、グレイヘアがとても似合っている人がいます。
彼女はいつから、どんなきっかけでそうしているのか聞いてみました。
「髪を染めたことはある?」
「ええあるわよ。二年間くらいかしら。ある年、わたしの両親と妹が8ヶ月の間に亡くなって、
そのショックがひどくて、あっという間にグレイになったの。
その時、染めるのをやめて、髪をとても短く切ったのよ。だからトランジッションはほとんどなかった。
周りの人にはいろいろ言われたけど、わたしの人生はわたしのもの。誰のために生きているわけじゃない。
髪は半年もあれば、結構伸びるものよ。」
そう言って笑いました。

最後に彼女がこう言いました。
「今の自分のほんとうの姿を知らないなんて嫌だわ。たまに鏡の向こうの自分を見る時、母を思い出すことがある。
それもまた嬉しいこと。今の自分の姿を知り、その姿を愛していたいわ。」

今の自分の姿を知る時、両親を思い出し、これまでの人生の道のりを愛おしく思えるなんて、ステキですね。
彼女が言った、わたしの人生はわたしのもの、という言葉は心に残りました。


ある日、わたしは50代から70代の友人達と夕食を共にしていました。
三人の友人のうち、二人は一度も髪を染めたことがない人たちでしたが、
一人の友人はグレイヘアを月に一度、ヘナで染めていました。

「なぜグレイヘアを染めるの?」という二人の問いかけに、友人はこう答えました。

「わたしの内側のエネルギーと外側が合っていない、と感じるのよ。
グレイヘアの外見と、実際わたしが感じているわたし自身にギャップがあるの。」と言いました。
とても素敵な答えだと思いました。
今の自分の内側のエネルギーを知っていることと、それをちゃんと説明できるほど、自分自身を知っている事こそ、
プロエイジだと感じます。

自分の想いをサポートするのはまず自分です。
そのためによく自分を知り、外の世界に自分の想いを表現できる成熟した人であることが、
わたし達の目指したいゴールです。

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